大型二枚目君モデル機
1/30スケールモデル製作記
2007年10月21日更新
大型二枚目君モデル機 1/30スケールモデル
2006年10月 製作開始 (原型製作は1999年)
2007年9月11日 完成
概略寸法 幅 800mm、奥行 500mm、高さ 700mm
1999年に僕の勤めている会社の工場に建設した大型二枚目君コンベヤデモ機の1/30スケールの展示模型です。
元々はこの模型、図面で構造が解りにくかった架台の説明用に作りはじめたものです。
その後、発展的に全体模型にしたのですが、ひょんな事からインテックス大阪で行われた環境展で展示され、ゴム業界の新聞に載ったりしました。
この時、一応の完成はさせたのですが、とても自分で納得の行く、完成には程遠いひどいもので、以後数年間、僕の部屋のクローゼットで寝たままでした。
最近になって模型熱の再燃と共に、場所を取るこの模型の処分に窮した挙げ句、今の自分の持ちうる技術を使って、とにかく完成を目指す事にしました。
この模型、元々架台の説明用だった為に、1/30スケールと言う中途半端なスケールを採用しています。
後から考えると1/24とか、1/32、1/35と言ったスケールにしておけば、比較物が簡単に作られてもう少し楽だったかもしれません。
もともと1/30スケールとしたのは、架台の各平面の大きさを、B4サイズのタミヤ製のプラ板で作れる最大サイズとしたからです。
製作に当たっては実機のCAD図面を、1/30スケールとして出力し、その図を元に製作を進めました。
1999年当時、架台、大型二枚目君コンベヤ本体フレーム、巡回コンベヤフレーム、ホッパー、ホッパー架台、階段、コンベヤベースは完成させたものの、架台は1段目の脚の長さが正確さを欠き、コンベヤベースに無理やり接着していました。
また、軸受やら変角部のプレートは時間が無くてディテールを作り込む事もなく、ダンボールでごまかしてあり、ベルトも黒い画用紙でした。
こんな結果に陥ったのは、この模型の製作を知った社長の命令で、インテックス大阪で行われる環境展へ急遽出品させる事になり、とにかく形だけはそれらしいものとして完成させなければならなくなったからです。環境展までの余裕は全くなく(1ヶ月程しかありませんでした。)、本物の製作にも携わっていた為にろくに休みもとれず、作業はほとんど仕事後の時間のみ。最後の方は徹夜続きで、予定していたパーツを作る事も出来ず、結局時間切れでお茶を濁して終わりました。
環境展の後、しばらくして、完成を目指そうと手を付けたものの、社内での理解は得られずじまい。結局断念せざるを得ませんでした。
肝心の模型の方はと言うと、移動やら改造やらで架台のブレスは壊れ、階段、ホッパー架台はバラバラ、当ても無くしばらく直そうと頑張っては見たものの、結局クローゼットに逆戻りとなりました。
そんな訳で、なかなか手をつける勇気が無く、気力の充電するまでに数年間を費やした訳です。
久しぶりにクローゼットから引っ張り出したところ、至るところがバラバラで埃まみれの状態で、「果たして無事に完成できるのか?」と大きなに不安に駆られました。
結局、再製作以上の苦労をする羽目になるのですが・・・。
とりあえず、再挑戦にあたって立てた、基本戦略は、
1.比較的、完成度の高かった二枚目君コンベヤフレーム、巡回コンベヤフレーム、ホッパーについてはそのまま流用し、再塗装を施すに留める。
2.階段、ホッパー架台、手摺、初期投入コンベヤ、排出コンベヤは新たに製作する。
3.最も問題となる架台については、損傷の大きいブレスを作り直し、且つ誤差の大きかった一段目の脚を作り直す。
4.コンベヤに取り付けるパーツ類は今の自分の持ちうる技術で可能な限り再現する。
としました。
パーツ類の製作に当たっては、当初の製作時以降に購入したRoland MODELA MDX-20、プロクソン
マイクロレースが役に立つだろうとの読みもあり、出来る事を試してみたいと言う希望もありました。
架台の損傷の大半はブレスの損傷で、プラ板を曲げ加工したブレスが、カッターを入れた折り曲げ部から割れてしまった事によるものです。
その為、ケント紙を使用して曲げのみの加工で出来ないか試す事にしました。