F1CD-020B
キャメル・ロータス・ホンダ99T (CAMEL LOTUS HONDA 99T)
実車について
CAMEL LOTUS HONDA 99T 1987年
強大に進化し続けるターボパワーに手を焼いたFIAはその危険すぎるエンジンパワーに歯止めを掛けるべく、前年からの燃料制限(195リッター)に加え、この年ターボ圧の過給制限(4.0バール)を設けます。
そんな中、チーム・ロータスはエンジンサプライヤーであったルノーの撤退を受け、前年ウィリアムズをコンストラクターズ・チャンピオンに押し上げた強力なホンダ・エンジンの獲得に成功します。ホンダからの条件はターボエンジンの供給をする代わりに、ひとりの日本人ドライバーのレギュラーシートを提供して欲しいと云うものでした。日本人初のF1レギュラードライバー中嶋悟の登場です。チームメイトは、天才アイルトン・セナ。ロータスで2シーズンを過ごし、既に4勝を挙げていました。
スポンサーも一新し、長年ロータスを支え、チームのイメージカラーとさえなっていたJPSが撤退し、マシンは黄色く彩られキャメルのステッカーで飾られました。
こうして新体制となったチーム・ロータスですが、マシンにも新しい技術が採用されます。それがアクティブ・サスペンションでした。1987年用マシン ロータス99Tは前年までの97T、98Tの改良型ですが、このアクティブ・サスペンションを採用した点が異なっていました。
走行中の空力的な車体の安定を目指して採用されたアクティブ・サスペンションですが、当時のコンピュータの演算能力では性能に追いつかず、高速サーキットでは挙動不審な動きをし、ドライバーの悩みの種となります。しかし、低速サーキットでは威力を発揮しアイルトン・セナはモナコGP、デトロイトGPで優勝を遂げますが、結局、同じエンジンを積みながら、空力特性に優れたウィリアムズFW11Bにはかないませんでした。
デザイナー ジュラール・ドゥカルージュ
ドライバー アイルトン・セナ、中嶋悟
戦績 (1987年)
1988年 | 11 中嶋 悟 | 12 アイルトン・セナ | ||
予選 | 決勝 | 予選 | 決勝 | |
ブラジルGP | 12位 | 7位 | 3位 | リタイア |
サンマリノGP | 12位 | 6位 | 1位 | 2位 |
ベルギーGP | 15位 | 5位 | 3位 | リタイア |
モナコGP | 17位 | リタイア | 2位 | 優勝 |
USAGP | 24位 | リタイア | 2位 | 優勝 |
フランスGP | 16位 | リタイア | 3位 | 4位 |
イギリスGP | 12位 | 4位 | 3位 | 3位 |
西ドイツGP | 14位 | リタイア | 2位 | 3位 |
ハンガリーGP | 17位 | リタイア | 6位 | 2位 |
オーストリアGP | 13位 | 13位 | 7位 | 5位 |
イタリアGP | 14位 | 11位 | 4位 | 2位 |
ポルトガルGP | 15位 | 8位 | 5位 | 7位 |
スペインGP | 18位 | 9位 | 5位 | 5位 |
メキシコGP | 16位 | リタイア | 7位 | リタイア |
日本GP | 11位 | 6位 | 7位 | 2位 |
オーストラリアGP | 14位 | リタイア | 4位 | 失格 |